マインドフルネス、あるがままを受けとめる「勇気」

〇〇力UP研修、〇〇〇向上研修、〇〇防止研修 etc…

様々な研修プログラムが世の中には存在します。

実践的なものから、役職や年代に応じたスキルの習得を目指すものなど、企業にお勤めの方でしたら一度は何かしら受講された経験があると思います。

弊社の研修プログラムや講座は

「マインドフルネス」

の概念を大切に考えるプログラムです。

 

各クライアント様のご要望に応じて「いま、ここ」を評価・判断なくとらえるマインドフルネスの概念を、ヨガ、セミナー、研修等、様々な方法でお伝えしています。

 

先日のあるクライアント様で実施した講座の一場面です。

 

業務中の午後の1時間、仕事の手を止めて呼吸に意識を向け静かに座った後、第一印象で目に留まった写真と言葉を組み合わせて表現して頂きました。

エモーショナルインテリジェンス(EQ)=感情の知能、心の知能、の重要性が叫ばれて久しいですが、その基礎になるといわれるのが「自己認識」です。

EQの権威である、ダニエル・ゴールマンは、

IQが人生の成功の要素に占める割合は20%足らずである、といいます。

自己認識とは、自身の感情や価値観、本当の自分を理解していること。

 

一方で、感情管理という考え方があります。

いわゆる感情のコントロールといわれるものです。

おもに感情の管理行為がおこなわれるのは、その場で自分が「抱いている」感情と、社会的に「抱くべき」とされている感情とのずれが意識されたときです。

引用元:綾月紗月編(2018)ソーシャル・マジョリティ研究 コミュニケーション学の共同創造 36

以下、上記書籍参照

感情管理の方法は2つ、上辺の演技:表層演技、と中身まで演技する:深層演技、があります。

こうした感情管理を継続的に強いられた場合、表層演技の場合「自分にも相手にも嘘をつき続ける」苦しみ、深層演技の場合「何が本当で何が嘘かわからない」苦悩や恐怖を抱えていく可能性がある、とのこと。

少し、複雑な話にみえますが、何となく思い当たるフシがあるのではないでしょうか。

空気を読め、という”空気”は感情管理を強いる言葉の最たるもの、かもしれません。当事者研究を扱う上記参考文献の中では現代社会を「感情管理化社会」であると示します。

 

繰り返しになりますが、マインドフルネスの実践では「いま、ここ」を捉える練習を重ねます。

マインドフルネス=「いま、ここ」を評価や判断なく眺めます。

ここで感情管理の話題を重ねてみます。マインドフルネスの実践のなかでは、自身が感情管理を発動しているのか、それは表層的なのか、深層の部分まで及んでいるのか、感情の実態というよりも、あり様を素直に見ていく練習をしていると言えます。

マインドフルネスはEQの要素のひとつ「自己認識」を高める方法として、多くのビジネスパソーンに受け入れられています。その背景には、感情管理化社会の中で、社会から期待される像と自身の本当の気持ちの差をどう取り扱ったらよいのか、苦しむ人が多いといえるのではないでしょうか。

どう行動するか、どのように応答するか、感情を表面化させるか、そのようなマネジメント力といわれるスキルは重要です。ただ、その前に…自身の中にあるあるがままの感情をいったん受けとめる「勇気」が必要とされていると感じています。

合同会社ひとしずく 田中裕子

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