合同会社ひとしずく
にかかわる人たちのそれぞれの歩みを綴るLIFE STORYカテゴリの記事です。
かほり
・作業療法士
・studio yogy公認ヨガインストラクター
・RYT200修了
・yogahour正式認定指導者
・マインドフルネス瞑想協会マスターコース認定
ヨガをはじめたキッカケを教えてください。
精神科で作業療法士をしています。リハビリの仕事ですが、精神面だけではなく身体も元気ではない方も多いな、というのに気づきました。仕事を始めて2-3年経過したときでした。集団でレクレーションなどは行っていましたが、身体を癒す何か活動ができないかな、と考え始めて、自分も興味があったヨガの本とCDを購入して自分で練習しつつ、患者さんと一緒に取り組み始めたのが最初です。
これまでなかったヨガの取り組み、どんな反応がありましたか?
すごく反応はよかったんです。
レクレーションは自由参加だったのですけど、自然とリピーターが増えてきて、「きもちいい♪」という声が上がって、当時はまだ見よう見まねで実践していたのですが、いつかキチンと勉強して、患者さんにその効果がもっと届くようになればいいな、と思いました。場で、すぐに反応が感じられたんですね
現場で、すぐに反応が感じられたんですね?
そうなんです。
付き添いで入ってくださる看護師さんにも非常に評判がよかったです。病院で参加できるプログラムは様々あるのですが、能動的にヨガを選択して参加される患者さんが増えて、これは効果があると実感しました。気分障害の方とか、言葉が少なくて自己表現されない慢性期の自閉傾向の方など、ヨガが合う一部の方がいらっしゃって、意外な展開でした。
それから自分でも細々と、公民館のヨガに通ったりしていましたがインストラクターの勉強をするまでには至らず…決定的にヨガの勉強に取り組もうと思ったのは、実は自分のストレスが積み重なって「キツイ」「限界」と感じたときです。
本格的になったのは、患者さんのためというより、むしろ、自分のためだったのですね
そうですね。胃腸炎がひどくて、薬も効かなくなるし「あゝこのストレスは終わりが見えない」と思ったときに、すがる想いでヨガスタジオのトレーニングコースに通い始めました。
トレーニングを受ける学びを深める中で自分の中の「ねばならない」という自分への縛り、が強かったことに気づきました。
きつくなったのは社会人になって何年目くらいの時期ですか?
社会に出て7年目、30代に入ってからのことです。
ストレスの原因は仕事?
実は…そうではなくて。
当時のパートナーとの関係でいろいろあって、、、
交際2,3年目にお年頃ということもあり、結婚を意識するようになったのですが、彼から体調不良を告白されました。無理やり病院に連れて行ったら難病、治らない慢性病。それはそれで「一緒に頑張っていこう」と話していた矢先、彼が倒れて…ガンが複数見つかりました。
二人で話すことといえば「死」について。そんな話題だけの毎日。いつ死ぬのか、とか、死んだらどうするのか、とか。彼は何度も別れようとするし、自分は支えたいと思うし、その繰り返し。二人して泣いてばかりで、親も巻き込んで…結果お別れしました。
一連の出来事を通していろいろ学びました。患者さんの気持ちもより理解できるようになりましたし。自分の不調を通して、西洋医学の限界も感じました。
そんなタイミングで、ヨガにすがったのです。
ヨガに本格的に取り込むようになって、どんな変化がありましたか?
まず、眠れるようになりました。
当時、心身ともボロボロだったのです。
自律神経の不調が胃腸にあらわれやすい体質で。睡眠が改善することで、胃腸炎とか肌荒れとか、結果様々な症状が改善してゆきました。
感情を整える点でも、ヨガは効果ありました。眠れず薬を服用して身体は緩むけど、頭の中はグルグルいつも自分の言動を後悔したり「これからどうなるんだろう」と考えて眠れない。
ヨガの智慧、吐く息で自分の想いを吐き出したり、身体を動かして感覚と一緒に感情を手放すとか、折々でヨガに救われた経験が大きく影響しました。わたし、頑張ってたんだな、と。セルフコンパッションですね。
トレーニングをいくつか受講し、ヨガの学びを深めていくなかで、自身で腑に落ちる経験が積み重なることで、患者さんへの対応も変化してきました。「私はこう思います」とアイメッセージで伝える。自身で体験したことこそ、しっかりと届けることができる、と思います。
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